首藤 瓜於『刑事の墓場』

刑事の墓場

刑事の墓場

雨森の新しい赴任先である動坂署は、開署以来一度も捜査本部が置かれたことのない小さく古い警察署であり、不祥事を起こした者や扱いに困る警察官を飼い殺すための“刑事の墓場”と呼ばれている。自分の異動は間違いでありいずれ他署に異動になるはずと怠惰な日々を送る雨森は、痴話喧嘩と思われる障害事件を担当することになるが、ほんの小さな事件のはずが殺人事件に発展。突如捜査本部が動坂署に設置されるが、その背後には私利私欲の為に動坂署の閉鎖を狙う圧力が。はみ出し者だらけの動坂署の面々は、ある計画の為に署を潰すわけにはいかないと立ち上がり、密かに捜査を行う。


とにかく読み辛い。文章も物語も人物も全くいいところがなく、なんか全く話が通じない気分。なんだろうこの気持ち悪さは。こういう話って、刑事の墓場と呼ばれる動坂署とそこに追いやられた不祥事刑事達の特殊性を生かさなきゃ意味がないと思うのだけど、これこそ記号ってぐらい記号でしかなくて、幼稚園レベルの感想ですが、ほんっとにつまらない・・・としか言いようがない。表面上は全くやる気もプライドもなさそうな動坂署の刑事達はそれぞれ結構な経歴の持ち主なのですが(そこらへんはほとんど生かされません)、新入りの雨森をスパイなんじゃないか?と疑ったりと実はなんらかの秘密を抱えていて、その秘密とは何なのか?とただそれだけが知りたくて(それぐらいしか面白味がない)最後まで気合と根性で読んだのですが、その秘密とは 動坂署の地下に温泉が湧いたので近所の銭湯をスパリゾートに改修して儲けるという計画 ですから・・・・・・。思わずハァ?って声が出ました。あまりの酷さに本投げる気力もない。本を読むのに使った時間を返してと思ったのは久々だわ。