- 作者: 戸梶圭太
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2006/03/01
- メディア: 単行本
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んなわけねーだろ、この醜いブタが!(帯より)
東京駿河医科大学教授の鳴滝は、ライバルである亀山田が究極の若返り物質を発見したことを突き止め、その功績を横取りし、先に学会で発表した。その若返り薬とは、18歳以上の童貞(マジ童貞。素人童貞不可)に恐怖や屈辱を与えることによって分泌される脳内エキスから作られるのだ。鳴滝・亀山田両陣営による童貞の奪いあいはエスカレート。中年激安ババア軍団によるレイプが横行。そしてとうとう若返りを快く思わないイギリスの大富豪が童貞殲滅に乗り出した。
ひっさびさに超くだらない戸梶。嬉しくなるほどアホらしすぎ。「ちぇりあい」ってなんのことかと思ったら、「ちぇりーぼーいあいでんてぃてぃ」の略らしい。ま、どーでもいいよって感じですけど。
妹萌えのアキバオタクとアンチエイジングを結びつけた戸梶はすごいですよ。方向は違えど、共に今現在最も熱い話題と言っても過言ではないわけですが、だれがそれを同列で語ろうとするかと。おまけにニート問題も絡むし、大学の権力闘争、ここのところダメダメ感漂うNASAに加えて最終的には先進国と発展途上国の関係にまで言及しちゃいますからね。何この社会派小説。
ンゴラス王国デター!スターシップ・トゥルーパーズかよ!と思ったらその通りだし、なんかもうニヤケまくり。
このところ社会的認知度が高まってるオタクですけども、まぁあんま調子のんなと。ブームに乗せられて騙されんなと。オタクはオタクらしくしときなさいということです。そしてそんなオタクからしか抽出することができないという得体の知れない物質にさえも、若返りの為なら大金を払うことも厭わないというこの空気もどうなのよということです。深いよ戸梶。