『時効警察』第6話

「恋の時効は2月14日であるか否かはあなた次第」
好きな回かそうでない回かどっち?と聞かれたら「・・・・・・そうでない回です」と答えるかな。けど、連ドラとしてこういう回も必要だと思うし、後々この回がターニングポイントになるんじゃないか?ってぐらい重要な回だったと思う。
これまで事件が時効を迎えることに対して何も思っていなかったような霧山が、テレビで訴える犯罪被害者の姿を見て、突如自分の“趣味”に嫌気がさす。こちとら最初から“時効になった事件を趣味で捜査”する物語だということを承知の上で、受け入れ態勢バッチリで見ているわけで、んなことをグダグダ悩んでもさー・・・もっと気楽にやろうよ、趣味なんだからさ!と思うわけですが、でも普通に考えたらそれって警察官としてはどうなの?なわけで、ああ見えて霧山が真っ当な青年だということが伝わってきたし、今後もし続くことがあったとして、今回の話がより一層霧山修一朗という人間の魅力になると思う。風邪気味だったってのもあるけど、悩む今回はこれまでよりもヌボーっとしてるというかイマイチ冴えないファッションな霧山くんだったわけで、そこらへんも実は真摯な人なんだと思った。思いすぎですかね。
初めて時効前に犯人逮捕ということになったせいで、「誰にもいいませんよカード」の扱いはどうなるんだろ?と思ったら、“うすうす”母親のやったことに気付いていたという娘に対してで、なんかちょっと感動しかけた。時効警察なのに・・・。あの娘のこれまでの人生を思うとヘヴィーな話だよな。罪の意識をずっと持ってたんだろうなーって。母親は、法の下で罪を償うことができるけれど、あの娘にとっては自分の罪はどう償うべきなのかと考えるだろうから、きっと霧山の趣味の象徴であるあのカードはあの娘を救うことになるんだろう。裁かれない罪なんだけど、でもそれを知ってる人がいるということがあの娘のこれからにとって大切なことなんだろうと思う。
とまぁ、シリアス回ではあったんだけど、拾った竹で釣りをする霧山くんやパンダに乗りながら十文字に説教する霧山くんというキャワキャワな演出もあったわけで、しかも改まってマジ話すんのが照れくさいからわざわざ電話で話すという二人ってば仲良しじゃーん!な関係性も見えたし、そう考えると評価するべき回だったんだろうな。つーか霧山くんってばさりげに「どうしたんだ、ナンシー?」って・・・・・・。超有名な本郷高志のことは知らなかったことを考えると、あんな顔して洋楽派かよー。
そして今回のメインゲストの森口瑤子様。歌は微妙なもんがございましたが、「ちょっと早いけど」とバレンタインのチョコを渡しながら両手を差し出すママと、そんなママに手錠をかける十文字の別離のシーン(って感じだったわ、ほんと)は、さすがだなーという感じだった。ちょっとは自己保身もあるんだろうけど、娘のために整形までして逃げ続けた強さと、好きになった男に逮捕されるなら仕方ないという情熱とそして脆さが同居する犯人は、森口瑤子様ならではだと思った。初めての突っ込めない十文字に笑いそうになったけど。というよりもママってば今日ぐらい店休んで引きこもってればよかったのに・・・とか思ったけど。あと、整形するんならもっとガッツリやれよと思ったけど。そこらへんを言うのは野暮ってなもんですね。

あ、なんか感想書いてるうちにすごく良かったような気がしてきたぞ。もう一回見なくては。


スナック俺が猛烈に気になる。素敵なママ(というかマスター?)がいそうだ。
あとやっぱり霧山くんが密かにモテてて安心しました。