- 作者: 誉田哲也
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2005/12
- メディア: 新書
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警察小説の新たなヒロインたちが、ここに誕生!!(背表紙より)ということですが、一言で言えば ザ・B級。B級警察小説で。対照的な二人の女性警察官が主人公なのですが、どっちもありえねー(笑。男顔負けの格闘術を持ち、常に生死を賭けた戦いをしたいと願う25歳の女と、犯罪者との心の交流を求め、自分を可愛いと思ってる特技が嘘泣きな27歳の女ですよ。どっちにも感情移入できねーって。
捜査や訓練活動はほとんどアクション。警察では絶対であろう階級も無視。それぞれプチロマンスあり。犯人はサイコ。このごった煮はB級ならでは。次の事件への展開が偶然に頼りすぎだとは思いますが、構造は結構凝ってます。犯人のプロフィールもなかなか興味深く、警察小説・犯罪小説として面白くなる要素はあるんだけど、重心が事件ではなく二人の女性警察官を描くことにあるので、事件自体はお手軽に書かれてるのが残念。これでヒロインが魅力的ならいいんだけどなぁ。
サイコ風味の「つづく・・・」なラストシーンで終わるのですが、これは続編を出すつもりなのか、結末ほっぽらかしなのかどっちでしょう。