『1リットルの涙』第八話

「もしもの話していい?私がいっぱい勉強して、もしも万が一、東高に受かるようなことがあったら、私いっぱい手伝えると思うんだ。だからもうちょっとだけ待ってよ。もうちょっとだけ頑張ってよ」
亜湖ちゃんデラ泣かせるー。
弟のヒロが、上手く歩けない亜也を恥ずかしく思うというエピソードがあったけど、亜湖ちゃんが東高に入ったとしたら絶対「車椅子の先輩の妹でしょ」って目で見られると思う。高校生だし、ヒロの時ほどバカなこと言う人はいないかもしれないけど、でも言葉でなくてもそれに近いような思いをすることだってあると思う。普通・・・という言い方は逃げてるな。私だったら、そういう思いをすることが想定できるのに、わざわざ自分のレベルを上げてまで姉と同じ高校に行こうだなんて思わないと思う。ヒロの時もそうだったけど、亜湖ちゃんは心底強くて賢い子なんだな。亜也ねえの為に私ができることならなんでもするって自然に普通に思える子なんだな。亜湖ちゃんはほんとに優しくて素敵な子だ。

そしてそんな亜湖ちゃんを上回る神っぷりを見せてくれたのが遥斗さんですよ。もーうなんなんですかあのオトコマエは。生物室で亜也と話ながらメロンパン?をもぐもぐする遥斗さんカワエエー。弱気になる亜也を熱く励まし「どうしちゃったの?まるでいい人みたい」と言われ「うるせーよっ」と照れる遥斗さんもカワエエー。自分に惚れてる女子に対して、胸倉掴んで壁に押し付け「いい加減にしろよ!」とすごむ輩な遥斗さんはカッコエエー。そしてクラス会議でブチ切れた遥斗さん・・・。担任に向かって「お前もだよ!」と言ってくれたのにはスカっとしました。自分があの立場だったらとか考えずに勝手なこと言いますけど、あの担任がいっちばん腹立たしかったですから。亜也と直接ちゃんと向き合うこともせずに、表面だけは心配してる、ちゃんと考えてるようなポーズをとっときながら、実は一番亜也を厄介払いしたくて仕方なそうな感じで、外堀埋めて追い込むような真似すんなよ!という遥斗さんの言葉は、よく言った!と思うと同時に胸が痛かった。そしてそして、それを立ち聞き(またもや立ち聞き!!)してしまった亜也を追いかけて「乗れよ」でおんぶですよ。「乗れよ」から粉雪舞い散るなかで遥斗さんが泣き崩れるシーンは、あまりの美しさと切なさにもうなんていったらいいのかわかんない。初めて会った思い出の橋の上で、「なんか言ってよ!ペンギンとか犬とか・・・もうネタ切れ!?」とこれまでの二人を思い出させる会話があって、笑顔で「バイバイ!」という亜也に対して「なんも出来ない」と泣き崩れる遥斗さん。男子高生役があんな泣き崩れ方するの見たことない。「なんも出来ない。俺はただのガキだよ!!」この気持ちがものっそい詰まってた。しかも粉雪降ってんだもん。出来過ぎですよ。こんな錦戸さんを見ることができて俺は幸せです。この「なんか言ってよ!」ってのが、ラストの「亜也ちゃん、行かないでって言って欲しかった・・・」ってのに繋がるんだな。この時嘘でもいいから「池内、行くな」って言って欲しかったんだろうなぁ・・・。


・・・ここまでは超良かった。ほんと良かったの。なのになんで合唱よ・・・・・・。なんでクラス全員で追いかけるのよ。1年間過ごしてりゃ、文化祭とか思い出もあるだろうけど、このドラマにおいてはあの合唱コンクールがクラスとして一番の思い出なんだろうし、合唱コンクールの話し合いをした時に亜也が言った「私達には、まだまだ時間がたくさんあるんだから」という言葉のとてつもない重みが今ならよく分かるし、最後に合唱するのはいいと思う。でもこのシチュエーションはどうなのよ。原作は未読なもので、実際にこういうことがあったのかどうか知らないし、あったならばこんなことを言ってるあたしは相当アホなんだけど、もし創作したエピソードだとしたら、ちょっと安っぽすぎやしませんかと思った。しかもね、歌い出しの遥斗さんソロが錦戸さんなんだもの・・・。歌い回しがめっちゃアイドル。遥斗のイメージとおもきし違った。即、もしこれソロコンで歌われたらジョボジョボ漏らすかもー!とか思っちゃったんだもの。そんなこと思う俺が悪いのは分かってますけど、感極まってたのが一気に醒めてしまって、ドラマみてボーボー泣いてる自分が恥ずかしくなっちゃったのですよ。あーあ・・・みたいな感じ。
でもその後のエンディングで流れる写真を見ると、そんな風に思うことがいけないことのような気がするんだよな・・・。はぁー。


「バイバイ!」と涙の別れをしたはずなのに、来週も遥斗さんは亜也とガッツリ絡むようです。出番が多いことは嬉しいのですが、今週こんなにダーダー泣いたのは何だったんだ!?と思うことにならなければいいなぁと。そしてがんもの出番があるといいなぁと。あとメガネ君も。メガネ君はもうないかな・・・。