- 作者: 沼田まほかる
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/01/26
- メディア: 単行本
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自らの存在に不可欠な基盤であった夫から、突然別れを言い渡された佐知子。あれから八年、息子の文彦は常に側にいた。その文彦がある夜、突然姿を消した。次の日には、20歳近く年下である佐知子の恋愛相手が轢死。鍵を握るのは夫の再婚相手の娘、冬子。
まんま「昼ドラ」。普通の主婦である主人公と魔性の母娘を取り巻く男たちのラブサスペンスみたいな感じで、今すぐ昼ドラ化してもいいんじゃないの?ってぐらい、ほぼ完璧な仕上がり具合です。2時間ドラマじゃなくてあくまでも昼ドラ。主人公は、どうやったって魔性の女には敵わない普通の主婦なんだけど、年下の男(これがまた夫の再婚相手の娘の彼)に入れあげてみたりだとか、精神科医である夫が主人公を捨てて選んだ再婚相手が元患者で、どうしようもなく男を惑わせる(つい犯したくなる)女だったりだとか、下世話でドロドロとした感じが昼ドラ臭ムンムンです。上手いと思うし嫌いじゃないんだけど、何故ホラサス大賞に送ったんだろう・・・。
この本に関しては、むしろ、ホラサス大賞って冠が付いてないほうが読まれる気がするんだけどな。面白かったですよ。