- 作者: ジェフリー・ディーヴァー,池田真紀子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2004/10/13
- メディア: 単行本
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ライム&サックスシリーズ。今度の相手は怪盗ルパンか怪人二十面相か!?「魔術師」と名付けられた犯人はマジックやイリュージョンの手法を駆使し、次々と恐ろしい殺人を重ねる。“デヴィット・カッパーフィールドとハンニバル・レクターを合わせたような”犯人と、若きイリュージョニスト見習いの女性を味方につけた「チームライム」との人の心を欺くトリック対決。「これまでの作品のなかで最高の“どんでん返し度”を誇る」と著者が豪語するイリュージョンのようなミステリ。
頭こんがらかりました。もう誰も信じられないって感じ。マジシャンと言えばマギー司郎とマギー審司、あとナポレオンズ(だったかな?)ぐらいしか思い浮かばない私では理解不能ですよ。アメリカのエンターテイメントってすごいんだなぁ。だってこの犯人、変装というか早変わりのプロで一瞬のうちに年齢や人種、性別まで変えられる(見た目)って言うんですよ。それにピッキングの技も天才的で脱出の技術も持っていて、腹話術も使えて、相手の心もある程度なら読めるってんだからもうお手上げですよ。でも荒唐無稽な設定というわけでもないらしく、イリュージョニストであれば不思議ではない・・・らしいです。
ここ2作が面白いことは面白いんだけど、生意気に点数つけるとしたら70点ぐらいかなぁという可もなく不可もなくみたいなできばえだったので、半ば惰性で読むようなシリーズになりかけてたんだけど、これはスゴイです。文句なしに面白かった。このシリーズ=どんでん返しが定番なわけですが、なんかもう、あれ?あれ??あれ???って感じ。なんだよーもー!って感じ。残りページからすると、絶対もう一ひねりあるんだろー?と思っていてもやっぱりビックリ。そして苦笑。そんなんアリかよーて。とにかく過去最高のどんでん返し度に間違いない。奥の手使っちゃったんじゃないの?と思わないでもないですが、まだまだイケると信じます、このシリーズ。ライムとサックスの関係も気になるところで終わったし。新たな事件が起きたらしいですが、これが続きになるのかなぁ・・・。
前作までの作品を読んでいないとついていけない部分も多いし、今作はシリーズ外のキャラクターも絡ませたりしているので、思いっきり楽しむ為の入り口はそんなに広くないと思うけど、でもお勧めです。