Defiled

見てきました。大沢たかお長塚京三の二人芝居です。
たかおが図書館に爆弾をしかけて立てこもる犯人で、長塚さんが説得にあたるベテラン刑事という役。
えーっと・・・


大沢たかお、ちょ〜〜〜〜かっこいい〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ


絶叫!!!


実はあたくし、初生たかおでして。一旦暗くなった舞台が明るくなるとそこには机に足をかけて本を読むたかおがいるわけですよ。ニット帽かぶって。もうね、失神するかと思った。いや、まじでかっこよすぎて。アワアワアワ・・・とかそんな感じ。肌というか顔だな、顔が超綺麗なんですよ。だって36ですよ、もうオッサンなりかけですよ、あの人。なのになにそのお肌は!!!なんでそんなスベスベそうなんだよ!!!。おかしいよー。
そんでもって衣装がこれまたよいのだ。舞台はほとんど白。図書館の中なので背面はすべて本なんだけど、全部白いのです。そこにたかおのデスクがポツンとあるというセット。その中でたかおの衣装は白いシャツにグレーのセーター(これがまた襟元オサレ)、その上に黒いロングコートというかロングジャケット。で黒い細身のパンツに黒いブーツ。パンツはブーツイン。最初のうちはそれに黒のニットキャップ。まじやばい。白いセットの中にモノトーンのたかおが映えるったらないの。長塚さんも白のボタンダウンのシャツにブラックジーンズ。登場シーンは上にグレーのトレンチはおってました。色彩の少ないシンプルな舞台にモノトーンの人物と、二人の男が魂でぶつかりあうというこの話にとてもふさわしいと思った。


たかお演じるハリーは15年間図書館の司書をしていた。図書館内の書物を探すカード目録を廃棄し、すべて検索システムとしてデータベース化することになり、それに抗議したため首になった。そこでハリーは図書館に爆弾をしかけ立てこもり、自分の要求を押し通そうとする。そこへ、説得のプロ、長塚さん演じる定年まじかの刑事ブライアンがやってくる。ブライアンはハリーを説得し、自首へと導くことができるのだろうか・・・。そんなストーリーです。


圧倒的なセリフの量。とくにハリーはいわゆる「読書オタク」で「図書館命」な男で、書物や図書館にまつわる歴史をばんばん語るのです。素直にたかおすごいじゃん!と思った。普通の精神状態ではない上にインテリってなことでかなり早口なんだけど(インテリの人って、自分の得意分野を語る時って早口になりません?)、ところどころ聞き取りにくい部分はあったけど、トチることもなくお見事でした。かなりハイテンションのハリーと比べて、長塚ブライアンは押さえ気味の演技。始めのうちは仕事としてハリーを説得し、そのうちどこまでいっても平行線な話にイラついたりするものの、だんだんと真剣にハリーの話を聞くようになり、そして本気でハリーを助けたいと思う・・・。淡々とした演技の中にも流れがあって、うわー上手いなぁと何度も思った。暗くて重いストーリーのようですが、笑いどこも結構あり。コミカルな動きとか、すっとこどっこいな会話とか。ハリーの「俺、頭いーもん」ってセリフは激萌えですから。めちゃめちゃかわいかった、あのたかお。キュンキュンですよ。
ラストはどう解釈すればいいのか悩む。すごく美しいラストシーン(派手!)なだけに余計救われないような気がしたし、あの水筒の意味をどう考えたらいいのだろう・・・。超えられない壁って存在するんだなぁと思った。


傍から見ればどーだっていいじゃんと思うような些細な出来事でもその価値は人それぞれで、片方は心からいいと思ったことでも、もう片方はそれでは納得できなかったりする。お互いに譲れないものが絶対にあって、それを双方がいいと思えるような結果にするためにはまず話をすることである。確かに便利な世の中になったかもしれないけれど、人と人との繋がりをなくしちゃいけない。それもまた大切なことなのだろうな。
なーんて、まじめに考えてみたけど、世界で一番オトコマエランキング、たかおが一番になっちゃいそうな勢いですよ。ほんっっっっっとに素敵だったんだよー!
来月WOWOWで放送するらしいので、見れる人はぜひ見るといいと思います。たかお見るだけでも価値があるわよ、ほんと。