麻耶 雄嵩『螢』

螢

軽くネタバレしちゃってるっぽいです。興味ある人は読まないほうがいいと思います。




やーらーれーたー。なんとなく引っかかりを覚えていたとこが悉く引っ掛けだったよ。まさかこんな正統派だと思いませんでした。引っ掛けだと思わせといて、実はそんなことは全くどーでもいいことで、思いもしなかったトリックが用意されてるんだろうな・・・と先の先の手を考えるじゃないけども、マヤユー=驚天動地みたいな刷り込みがされちゃってるもんで、逆ショック。だって普通だよ。普通というのは素直に納得できる推理小説ということですけど。おまけに館!嵐の山荘(当然孤立してる)!も、燃えるシチュエーション。登場人物も大学のオカルト研究会所属の大学生、舞台はOBの先輩が所有する過去に大量残虐殺人があった館。うぉーーーー王道だ。といってもそこはマヤユー、次々と仲間が殺されるとかそんなありきたりな話ではないので安心してください。真犯人の動機がアレなとことか大学生の集団だとか館だとか、某館作家の某作品に真っ向勝負か!?
これはね、議論したくなる作品だと思います。トリックは分かっちゃう人もいるだろうけど、作者がマヤユーですから。最後に残った1人は誰なのか?とかね。つーか誰なの?
読み終わって一番思ったことは、これを暗黒館のあとに取っておいた私は完璧勝ち組だってことですね。どっちに対してもよかったと思う。イェーイ。