前作でヴァチカンを舞台にした事件を解決に導いた象徴学学者ラン
グドンが、今度は
ルーヴル美術館館長が殺害された事件への協力を依頼される。館長は死の直前、自らの肉体を使って作り出した暗号を残していた。解読することができるのは館長の孫娘である暗号解読官とラン
グドンだけ。殺害容疑をかけられながらも必死に暗号を解読しようとする二人。一つ解読するごとにまた新たな暗号が現れる。じわじわと明らかになる秘密結社の内実。二人を追う色素欠乏症の修道僧。舞台はパリからロンドンへ。そして浮かび上がる
キリスト教の闇の歴史。 と書くと仰々しいお話っぽいですが、映画化も決定してるぐらいなんで難しいこともなく気軽に読めます。前作よりは少し知ってるキーワードがあった。
テンプル騎士団とか、
マグダラのマリアとかレンヌ・ル・シャトーとか
フィボナッチ数列とか。しかもパリ大好き、ルーヴル大好きなもんで読んでて楽しかった。秘密結社の秘密の儀式とかね、狂信的な
キリスト教団体とか雰囲気もいいし、頭髪は真っ白で長く、目は赤いという笑うしかないビジュアルの殺人マシーンも登場します。病気なんだけど。で、肝心のストーリーはというと至って普通の陰謀小説というか、専門的知識を持った一般人が数ある危機を乗り越えて真相に辿り着くってだけで、特別ひねりはありません。暗号を解読するのもひらめいたってパターンが殆どなので、なるほどねーみたいなのもないし。それでもまぁ面白かったはちょっと興味ある世界だったからだと思うんだけど、美術とか
キリスト教の謎とか聖杯の謎とかそういうのに興味のない人は多分ものすごくつまんないだろうな。売れてるのかどうかは分からないけど、少なくとも宣伝にお金かけてるし話題にもなってる割りには別に・・・ですよ。映画化で主人公は誰がやるんだろうなぁ。けっこうガッチリめで黒髪なの。文中で出てくる名前なんだけど、
ハリソン・フォードはナシで。あと、ラン
グドンは事件のたびに相方とそういう関係になるのはどうなのよ?と思った。モテすぎ。