有栖川有栖『白い兎が逃げる』

白い兎が逃げる (カッパ・ノベルス)

アリバイ崩しと意外な動機、ダイイング・メッセージに鉄道トリックとミステリの王道って感じな4作の短編集。火村シリーズです。有栖川有栖という文字を見ると、もはや条件反射で購入してしまっている自分。しかも収録作のうち2作品は既読だというのに・・・。初読作品のうち「地下室の処刑」はfeaturing森下刑事で、〈意外な動機〉がネタな作品。今っぽいなってのが感想。が、あたしは動機に関してはどうでもいいというか、重要だと思わないので、読み物として「ふぅ〜ん」としか思いません。タイトル作の「白い兎が逃げる」は鉄道トリック。これまた時刻表が苦手なあたし。土地勘ないし、乗り換えの大変さとか具体的な距離感とか分らないんで、ちっともおもしろくないんですよね〜。数字嫌いだし。まぁ、この作品は最初からコイツが犯人だろうと思いながら読んでいて、トリックそのものは最初からあきらめてたんですが、何故殺したのか？ってところで伏線を思い出し、「あぁ〜気がつかなかった・・・」と。さっきの動機はどうでもいいというのと矛盾しますが。
もう火村シリーズはお腹いっぱいだよ〜と思いつつ、きっと次も読んでしまうのですよ。この二人の関係とかどーでもいいのに、“アリスんちで暖房が暑いからとボタンを一つはずす火村センセー”というシチュエーションに無駄に反応したりして。あー自分がいや。
学生アリスシリーズというか江神部長が読みたい〜〜〜！！！