マイケル・スレイド『暗黒大陸の悪霊』

暗黒大陸の悪霊 (文春文庫)

暗黒大陸の悪霊 (文春文庫)

やっと読み終わりました。ん〜結構厚みがあります(3cm強)。今作はニック・クレイブンの家系をめぐる秘密を軸に、連続警察官殺しに人種問題を絡めて《邪眼鬼》は誰か?というフーダニット。あたしは分かりませんでした。スレイド嫌いの人はきっと無駄に詳細に描写されるスプラッターがいやだったりするんだろうけど、あたしはむしろそういうのは問題なく読めてしまう方で、逆に今作みたいな、人種問題やヨーロッパの戦史の方が無知ゆえに読んでて疲れてしまうのです。そんな訳で、途中からは何も考えずに読んでしまいました。考えたからといって「最後の一撃」が分かったとは限らないけど。
今作では法廷シーンが描かれていて、スレイド本領発揮!ってところですが、でも微妙・・・。被告側、検察側双方の弁護士が分りやすいタイプ分けで、おもしろいことはおもしろいのですが、裁判そのものはアッサリ?話の筋にはあまり関係ないような。や、おもしろかったけど。
のりりんの解説にあるようにラスト6ページは怒涛の展開って感じです。満足でした。次回作も楽しみなのです。ジンク頑張れ。