『俺の話は長い』第3話 其の五「カボチャと喫茶店」其の六「酢豚と墓参り」

おいおいおいおい春海が恋する眼鏡くんクズじゃねーか。完全に「親友同士」だったはずの女二人(の関係)を弄んで楽しんでるし、そんな自分に酔ってるもん。中学生なんてこの程度ってな話じゃねー、こいつナチュラルに男としてクズですわ。おまけに春海の義父とわけのわからない繋がりを持とうとしてるとかなんかちょっと気味が悪いし。
でも普通のドラマだったら“春海がすきになった相手だもん、素敵な男の子に決まってる”となるところが、え?なんでこんなの好きになったの?登校拒否になるほど?ってところが面白い。

そしてそれよりもはるかにクズな男、それが満。

これまで見てきた感じでは屁理屈ばっかりだけど悪い人間ではないのだろうという印象でしたが、金儲けのために死んだ親父を言い訳にするわ、墓参りで嘘ついて小遣い稼ぎしようとするわ、挙句入院中の父親に対するアレコレ、そしてニートの前はヒモだったことを知り「マジクズじゃん・・・・・・」となりました。
(1話からずっと満は風間俊介でいいじゃんと思い続けてたんだけど、年上の女の家に転がり込んで養われてたとなるとそれは生田斗真のほうが適任ですね、ともなりました)
(この面倒臭い男を養うってどんな女だよ?と想像しかけたけど、でも料理はできるし(なにもしないわけじゃなさそうだし)さして贅沢するタイプでもなさそうだし、満の話を「そうなんだすごいね」って聞き流せるタイプの女だったら案外上手くいくような気がする。となるとヒモをやめてニートになった理由が気になってくるけど、まあ「我慢の限界」ってことなら超納得できるw)
(ていうか綾子に対する春海の「自分だってヒモ同然だった人と結婚したくせに」が厳しすぎるw。光司さんこんなこと思われてる女子中学生と同じ家でよく生きていられるな・・・と思ったわw)

姉ちゃんがGSで満を偶然目撃しちゃったことが酢豚の汁かけチャーハンを食べることになる流れは演技含めてやはり巧いと唸らされるけど、この「なんでこんな話になっちゃったんだろう」感がわかりすぎてやっぱり辛い。あ、わかるのは「姉ちゃんの気持ち」ね。

満が墓参りに付き合う(昼にチャーハン食べた)のも姉ちゃんが父親の好きだった店で食事をしようと誘うのも、どちらもそこに親を想う気持ちがあることは確かなんだろうけど、姉弟だから、家族だから「それだけじゃないだろ」と思ってしまうし他人だったら言わないことも「言ってしまう」。満には父親の見舞いに行かなかった(行けなかった)理由というか言い分があるんだろうし、「春海を生んでくれたこと」を喜んでいたと聞かされた綾子にも思うところはあるんだろうけど、でも「そこ」までは踏み込まずに『親父がほんとうに好きだった酢豚の汁かけチャーハン』を食べる。結局みんなで同じものを食べる。わだかまりを抱えながらも次の日もまた同じものを食べる。そうやって「家族」をやっていくんだよね。