『トクサツガガガ』

“いい歳して特撮が好きな女性の悲喜劇”を描くドラマではあるものの「特撮」は主人公たちを描くためのとても重要とはいえパーツの一つでしかないわけですが、それなのになんやこのスーツのクオリティ!。ジュウショウワンもエマージェイソンも普通にかっこいい&見たいんですけど!。

スイングトイもちゃんと作ってるっぽいし、エマージェイソンが自宅をピンポンダッシュされる場面の質感とかたまらんすぎるし、NHKがちょっと本気出せばこれぐらいお手の物ってかー!。

カラオケのくだりは結構マジでハラハラさせられたけど(サカナクション怪人w)、稲田さんボイスのカラオケ怪人からの~「早口なところは濁しつつ、テレビサイズで流れないところはわからないフリ」と的確すぎるアドバイスをしつつ気が付いたら本気で歌ってるエマージェイソンくっそ笑ったわwww。鈴ノリノリすぎやろwww。

これスーアクに岡元次郎さんという『見ればわかる』人を、ヒーローと怪人の声に鈴村健一さん・関智一さん・稲田徹さんという『聞けばわかる』人をキャスティングした時点である意味勝ったも同然でしょ。

と、特撮パートは期待以上ですが、特オタの描き方としては様子見かなぁ・・・。

職場でオタバレしたくないのはいいけどだったらそれこそカラオケで歌える1曲ぐらい持っとけよって話でさ、バレないための努力が足りないと思うの。特撮(というか戦隊)のこと以外なにも知りませんってぐらい没頭した生活を送っている隠れオタクとしての自分に酔ってる感がしちゃうというか、隠しきれてないやろと。
電車で見かけたトライガーの君に気づいてもらうべく昼休憩の時間を使ってスイングをゲットしようと頑張るのはいいけど、今はSNSというツールがあることだし、ジュウショウワンの話がしたけりゃそれ使って同好の士を見つけることだってそんなに難しいことじゃないよねと。

でもそういう人もいるだろうとも思うわけで、だから一口に「特オタ」「隠れオタク」と言ってもいろいろあるんだよね。隠す理由隠したい理由は人それぞれであるわけで、そういう意味でも特撮に限らず「オタク」の人たちの多様性を描いてくれる作品なら楽しめそうだけど、佐藤のたけさんが今再び仮面ライダーの映画に出たことだし特撮なんかはむしろそこまで隠さねばならないほどの趣味ではないのではないかと思う反面少女が主人公のアニメに夢中の成人男性とかはロリコンに(印象として)直結するからそこは全力で隠したほうがよかろうわけで、となるとあんまり掘り下げすぎてもどうかと思うし、『ドラマとして』うまいことバランス取ってくれることを期待したい。