白井 智之『少女を殺す100の方法』

少女を殺す100の方法

少女を殺す100の方法

爆走しまくってた時代の戸梶圭太理論武装しました・・・という感じのタイトル通りあらゆる方法で少女がドカドカ殺される作品集です。
読み終わって帯を見返してそうであったことを理解しましたが『少女20人の死』がテーマだそうで、20人×5篇で計「100人」ということか・・・と思いかけたけど、100人を殺すのではなく100の方法だからそういうわけでもないのか。まぁ・・・なんでもいいや(笑)。
そのテーマを5つのジャンルで描きわける趣向ですが(あれ?最近そういう構成の本を読んだ記憶が。今の流行りなのか?)、ジャンルは違えど根底にあるのはミステリーというか謎解きでして、しかもそこのところだけはしっかりと説明がついてる(納得させられる)ものでして、だからなのかあの頃の戸梶圭太がどこまで行っても「なに言ってんだコイツ意味わかんねえ!」であったのに対しこれは設定・状況こそ狂ってるものの理性的というか、雑に言うなら「話通じるじゃん!」感がすごくある。理解できるって大事。