『Nのために』第1話

前になんのドラマだっけ・・・?ARATA取り合って菅野さんに虐められるやつだっけ・・・?なんか見てた時も思ったけど、榮倉さんはどんなにひどい目に遭わされても可哀想に見えないところがいいですよね。土下座させられててもまったく可哀想じゃないもん。それどころかキレたら熊バリの平手一発で愛人ぶっ倒せそうな骨太感があるw。大人しくてか弱い女の子という造形だったらダメだけど、これは野望がどうのって強い(強くあろうとしてる)女子高生だから榮倉さんで合ってると思うわ。まぁそれまでお嬢様育ちではあるし料理も下手ではあるんだろうけど母親としての能力が著しく低いから娘(長女)として母親を支えてやらなければならないと思ってたとかさ、そういうことはなさそうな、それこそ榮倉さんも何不自由なく育てられたお金持ちの子だったんだろうから、それにしちゃあいきなり父親から捨てられてからの適応力がありすぎなんじゃねーのってな気はしなくもないけど、でもきっと父親の雑草魂みたいなものを受け継いでるんじゃないかなー。その証拠が「野望」という言動ですよ。こういうことになったから独りで生きていくための力を手に入れると考える未成年ってのは珍しくないけどそこで「野望」って単語を持ち出してくるあたり、この父親の娘ってな感じはするかなと。
合ってるといえば窪田くんとの相性も悪くないんじゃないかな。島の景色がかなりその手助けをしてる感はあったけど、綺麗な景色のなか二人でいる画がハマってて、窪田くんと賀来くん(とコイデップン)は楽しみだけど榮倉さんがなぁ・・・・・・・とか思ってたんだけど、とりあえず初回は悪くなかった。ていうか四阿でスニーカーからビーサンに履き替える窪田くん可愛かったー!。窪田くんなら問題ないとは思ってたけど前髪下ろすとふっつーに高校生にしか見えないとかほんと童顔よなぁ(枠とかそういうの関係なく窪田くんに信コンやって欲しかったなーとか思ってしまったわ)。
で、光石さん演じるクズ父親はこれまだ仕事辞めてないの?。短命の家系だから父親が死んだ年齢まであと2年かそこいら好き勝手生きてやろうと思ったとか言ってたから仕事もやめて愛人と愛欲の日々を送るつもりなのかと思ったのに、なんかまだ普通に働いてるっぽいよね?。嫁が嫁だしおそらくずーっと前から鬱屈やらなにやらを溜めて溜めてきたってことなのでしょうが、だからいらないものを全部捨てて自由になるべく周到に下準備をしてたんじゃないかと思うのよね。具体的には財産ってことだけど。残り人生好きに遊んで暮らせるだけの財産を確保したから満を持していらないものを捨てたってなことならなにも妻子を追い出さずとも愛人と二人で島からでてマンション暮らしでもしたほうがよっぽどいいだろうになーって思ったんだけど(愛人だって島なんぞに住むよりそっちのほうが絶対いいだろ)、まだ働いてるなら父親にとって仕事(会社)は『要らないもの』ではないってことなのか。となると愛人は家政婦代わりでもあるのかなー。どこから連れてきたのか知らんけどもっと若い女とかゴージャスな女とかさ、“愛人らしい”女ならまだしもなんでこの女なんだろう?(なんでこの人をキャスティングしたんだろう)って疑問だったけど、料理がめちゃめちゃ上手いってんでなんか納得したわw。ていうかその対比として「べしょべしょのカキフライ」ってのがアイテムとして秀逸。
てかこういう家庭の事情とか全部筒抜けになっちゃうような環境ならば捨てられた母子に救いの手が差し伸べられそうなもんだし、会社立て直したことと愛人を家に入れて妻子を追いだしたことは話が別ってなもんじゃないのかなぁ?。地元の有力者かもしれないけど例えば元は網元だったとかさ、代々島を治めてたとかそういうんじゃないだろ?多少金持ってるってだけだろ?。でも母子の味方というか、母子は悪くないと言ってくれるのは島外からきた駐在だけだと。なぜか?。それはお嬢様育ちでお高くとまってる母親が嫌われてたから。まだ未成年の子供たちが気の毒だと思うよりも母親への嫉妬や侮蔑のほうが優先する。もっと言っちゃうとその気質は親のことでクラスで浮いた存在になってしまってる(追い出されて以降友人と一緒にいるシーン皆無だったから孤立してるんだろう)というのに前席の男子(窪田くん)と授業中メモ書きをやりとりし一度のみならず奇声を発する娘にも受け継がれているからなのだろう。母親が世間知らずでも娘は娘だと言ってくれるような友人がいないってことは娘もまたそういうところがあるからなのだと。ここいらへん実に湊かなえ作品らしい。